障害対応の失敗と、技術者に対する羨望

システム障害のないシステムはありません。Genetecソリューションには、システム冗長化を安価に構築できるフェイルオーバーという機能がありますが、これはシステム障害時の保険であって、直さなくてはいけないことには変わりありません。

前職も含めて、いろいろな障害対応をしてきましたが、現在の会社に入ってから経験した障害対応において、私はある物件で大きなミスをしました。相手の気持ちをなだめて、時間稼ぎをして、それが障害解決の時間を大幅に遅らせてしまったことです。また、この相手がエンドユーザーだったらよかったのですが、いわゆる商流の中の中間層にいるパートナーだったわけです。且つ、ITに疎いパートナーだったため、正論が通じず、なにも分からない中で手順書作成を依頼されたり、今思うと完全に的外れな行動なわけですが。私がまず行うべきことだったのは、然るべき技術の人間(もちろんITを熟知した)にすべてを見てもらう環境をつくることだったのですが、なんだか変な人間関係の渦に呑まれて、通常の状況判断ができなかったと認識しています。

話は変わって、インターネットで「障害対応」と検索して、あるブログがヒットしたのですが、そこに書かれていることは、「SEは超能力者か?障害対応に欠かせない一瞬の閃き!」。この言葉を見て、私の現在の上司(技術者です)と、夜22時過ぎ、ある現場(店舗)に行き、障害対応してもらったことを思い出しました。
原因確定まで10分、すべての作業が完了したのは1時間以内です。障害内容は決して簡単なものではなかったと思います。
ブログ内に書かれていることは、理論的な根拠はなくても、「多分、原因はあのへんだろう」と見当をつけて調査すると、見事に「ビンゴ!」となるそうです。実際、私の下手くそな説明で理論的なアタリをつけていたかどうか、定かではありませんが、たまにこういったキレイな障害対応を目の当たりにすると、現場も悪くないなと思います。またこういった対応をすると、何よりエンドユーザーからの信頼を得られるのです。
私は営業ですので逆立ちしてもできませんが、たまに技術者という職業がうらやましくなる瞬間でもあります。