パケット損失

監視カメラ、監視カメラソフトと言えば、多くの人が「パケット損失」という現象を経験したことがあると思います。

実際、ネットワーク機器におけるパケットの損失(ロスト)には、以下のような原因が考えられます。

1. ネットワーク機器がエラーフレームと判断して破棄
2. ネットワーク機器の性能不足による破棄

 パケットをエラーフレームと判断して破棄する動作は、スイッチなどのネットワーク機器が持つ基本動作なので、破棄されたパケットが実際にエラーフレームである以上は、問題はエラーフレームを発生させている別のネットワーク機器にあることになります。実際にはエラーフレームでないのにもかかわらず、スイッチがエラーと判断して破棄しているような場合には、なぜそのような判断となってしまうのか、スイッチを中心にさらに調べる必要があります。

 スイッチやルータなどのネットワーク機器は、受信ポートで受信したパケットを送信ポートへコピーして送信し直す過程で、フィルタリングチェックやルーティング計算などの各種処理を行っています。このような処理を、機器を通過するパケットごとに行うためそれなりの時間がかかり、一定の時間内に処理(通過)できるパケット数には限りがあります。仮に、トラフィックの集中などで、処理できるパケット数の上限を超えるような状態になれば、処理しきれないパケットが破棄される事態になります。

 性能不足によるパケットロストは、ロストを引き起こしているスイッチやルータなどのネットワーク機器だけの問題とも限りません。それらの機器に接続されているネットワーク回線が、そもそも域幅不足であってもロストが発生します。

 また、スイッチではその内部に、スイッチに接続している各ネットワーク機器のMACアドレスを記憶しておくためのテーブルバッファを持ちますが、スイッチの性能の制限でここに保存できる数以上のネットワーク機器が存在した場合、テーブルバッファに収まりきらずバッファオーバーフローとなり、結果的にパケットロストを引き起こすこともあります。